2003年の1月。
ワシントン州にあるバーリントンとマウントバーノンという小さな街でGenuine Voices のプログラムを2週間行なった。
バークリー音楽大学から$1,000の寄附を頂戴し楽器やシーケンスのソフトウェアなどを購入してYMCAのアフタースクールプログラムで男の子達をメインに音楽を教えた。
そこは少年院ではなかったがこのプログラムに通っている子達は高校を中退しかけている子達。2週間のプログラムの最後には地方新聞にもこの活動を紹介して頂き生徒が作った音楽でダンスの発表も出来た。
その当時12歳だった一人の男の子の話し。
彼は今23歳。残念ながら今ワシントン州の刑務所にコカイン所持の罪で受刑している。理由は彼の彼女が子連れだったのだが彼女のコカイン中毒の影響で彼も使用し二人の元に赤ちゃんが生まれたが両親ともコカイン所持で逮捕され現在その血のつながらない兄弟を彼の母親と祖母が面倒を見ている。
最近その事情を知り刑務所にいる彼に手紙を書いた。
3週間後に来た彼からの返事は4枚の薄い紙の両面に溢れんばかりの感情と文字がびっしり書いてあった。その中でもとても印象的だったのは2003年11年前に私が彼に音楽を教えた時の話し。彼の言葉によるとあの時以来音楽に興味を持ち続けプロデュースもしてみた。本当にあの時ワシントン州まで教えにきてくれてありがとう、との感謝の気持ちを伝えてくれた。
私達の活動はその場で音楽を教えるという短時間の目的ではない。
音楽と愛を通して短時間でも築く事の出来る一生物の信頼関係。良くボランティアやインターンに重ね重ね伝える事。
「私達の活動は今ではなく未来に焦点を置いている。あなたが音楽のレッスンを通して掛ける言葉は彼らの心に種として撒かれる。あなたの種がどれだけ大きな愛を含んでいるかによって数年後数十年後にどれだけ大きな花が咲くのか大きな物が収穫できるのかに深く関わってくる。」
大多数の受刑者達は家庭環境や育った地域の環境が悲惨だ。そんな中でも少年達は私達にチャンスをくれる。そのチャンスとは”信頼”。信頼出来ない過去があるのに人をまた信じてみようと思ってくれるチャンスを音楽を使って膨張し私達や周りのスタッフが彼らを信用する事によってもう一度頑張ろうと思ってくれる。
その期待に応えられるように毎日アメリカで沢山の人と出会い、交渉し、より多くの青少年を救えるように日々努力している。

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